あらすじ
アメリカで静かな生活をおくるスンジン財閥の御曹司チャ・ドヒョン(チソン)。お人好しで誰にでも好かれる性格だが、実は多重人格という家族にも明かせない秘密を抱えていた。ある日ドヒョンは別人格の一人であるセギの仕業により、いつの間にか韓国へ向かう飛行機の中へ。その帰国途中で覆面小説家のオ・リオン(パク・ソジュン)と精神科の研修医であるリジン(ファン・ジョンウム)兄妹に出会う。その後、ドヒョンはリジンと再会するが、その時ドヒョンはセギの人格に切り替わり、なんとリジンに告白してしまう!セギの行動が全く記憶にないドヒョンと、めまぐるしく変化する彼の様子に混乱するリジン。やがて、リジンはドヒョンが多重人格であることを知り、ドヒョンはリジンに自分の主治医になって欲しいと依頼する。多重人格になった原因を探り始める二人、そこには過去の事故とリジンの影が見え隠れしていた。一方で、セギは主人格であるドヒョンを抹殺し、リジンを手に入れようと画策していて…。
第1話 運命の再会
チャ・ドヒョンは、真面目な好青年でスンジン財閥の後継者。しかし、自分の中に複数の別人格が潜んでいることに悩んでいた。家族に病気のことを言えずに長年アメリカで暮らすドヒョンは、ある時別人格の仕業によって韓国行きの飛行機に搭乗していた。一方、精神科研修医のオ・リジンは活発な性格の才媛。覆面作家オメガで双子の兄オ・リオンに電話番号を利用され、記者からの電話が鳴りっぱなしのリジンは、怒りの形相で空港へと向かう。
第2話 夜10時の告白
ドヒョンとは正反対で、凶暴な別人格のシン・セギ。リジンに出会った瞬間に告白をするが、セギの独りよがりな言動にリジンは困惑する。その後もしつこく付きまとうセギに観念したリジンはデートに付き合うことに。ところが散々振り回した後に、主人格に戻ったドヒョンはセギでいる間の記憶がなく、リジンはデートをドタキャンされる。ドヒョンは別人格の出現を制御しながら、スンジン財閥の後継者争いに身を投じることを決意する。
第3話 陽気な爆弾男
ドヒョンは人質に取られたリジンを助けようとセギを呼び出そうとするが、別人格の元船員で爆弾好きの中年男フェリー・パクを出現させてしまう。久しぶりの表の世界に浮かれるフェリーに、秘書のアン・グク室長は会議への出席を必死に説得する。しかしフェリーはリジンのいる倉庫に乗り込み、手製の爆弾でセギのケンカ相手を威嚇するも、不発に終わるとあっさり捕らわれてしまう。同じ頃、役員会議ではドヒョンが現れず、緊張が高まっていた。
第4話 孤独な闘い
ドヒョンはセギの様子について聞き出すため、リジンが勤める病院へ行く。ところが到着して早々、セギが原因で広まったリジンの不本意な噂話を解消するため、ドヒョンはリジンの恋人のフリをして病院中を歩きまわるはめに。一方、ドヒョンの又従兄弟でスンジン財閥の後継者争いに身を置くチャ・ギジュンは、会議中のドヒョンの異変に気づき、独自に身辺調査を始める。すると、ドヒョンが精神科医と接触していたという情報を入手する。
第5話 ヤツを眠らせろ
ドヒョンを装ってリジンを呼び出したセギは、病院から強引にリジンを連れ出す。主人格の座をドヒョンから乗っ取ろうと企むセギは、ドヒョンと自分のどちらかの人格を選べとリジンに迫る。そしてセギはリジンを喜ばせようとサプライズを用意するが、見当違いなもてなしにリジンはあ然とする。その頃、ドヒョンの母シン・ファランは、息子を後継者にするため、スンジン家にまつわる黒い噂を盾に会長で義母のソ・テイムをけん制する。
第6話 高鳴る胸
リジンの実家の地下室に閉じ込められたドヒョンとリジンは、お互い恋心に似た感情が高まり見つめ合う。衝動に駆られたリジンがドヒョンを押し倒したところにリオンが現れ、慌てふためく。その後、ドヒョンの心境の変化に気づいたセギは、ドヒョンに対し警告メッセージを残す。初恋相手のハン・チェヨンが危険だと感じたドヒョンは、婚約者のギジュンにチェヨンの安全を託すが、ドヒョンに冷たく突き放されるチェヨンの心中は穏やかではなかった。
第7話 僕を呼ぶ声
アメリカへの研修留学に行くことを決めたリジン。主治医のオファーの辞退と別れの挨拶をするためドヒョンに電話をかけると、電話に出たのは別人格で自殺願望のある高校生アン・ヨソプだった。自殺すると脅すヨソプの居場所を突き止めるため、リジンは車を走らせる。一方、オメガ作品の映画版権を獲得するようギジュンに命じられたドヒョン。交渉に向けて動き出す中、偶然アン室長はオメガのファンクラブ会長を装うリオンを見かける。
第8話 秘密の主治医
留学はせず、家族に嘘をついたままドヒョンの主治医となることを決意したリジン。出国したはずのリジンが突然目の前に現れ、ドヒョンは驚きつつも喜びを隠せない。後日、オメガとの接触を図ろうと、ドヒョンはファンが集う朗読会に参加する。ところが突然めまいに襲われたドヒョンに、ヨソプの双子の妹アン・ヨナの人格が現れる。リジンが気に食わないヨナは散々暴言を吐いた後、大ファンのアイドルグループを目がけて一目散に走りだす。
第9話 大騒ぎの一夜
自分と真摯に向き合うリジンに心を揺さぶられるドヒョン。リジンもまた、患者であるドヒョンに対し、特別な感情を抱いている自分にうろたえていた。そんな中、主治医だったソク・ホピルでさえ把握するのに時間を要したドヒョンの中の別人格が、一晩のうちにリジンの前に次々と現れる。ヨナに私物を荒らされ、フェリーとダンスを踊り、ヨソプの言葉に安堵するなど、リジンは次々と入れ替わる別人格にもひるまず、体当たりで接していく。
第10話 俺に触るな
ドヒョンの寝室で目覚めたセギは、ドヒョンとリジンが一緒にいたことに激しく嫉妬する。リジンはドヒョンと別人格たちが平和に共存するための仲裁役だと説明するが、セギは聞く耳を持たず、警告を無視したドヒョンの世界を破壊すると宣言する。その後、リジンはファランに呼び出されてドヒョンの様子を聞かれるが、そこにセギが現れる。リジンはファランを軽蔑するセギの発言から、過去にドヒョンが虐待を受けていたことを感じ取る。
第11話 共存への一歩
父チャ・ジュンピョを病院から連れ出したセギ。父を人質に、セギはテイムにスンジン財閥を渡すよう追い詰める。一方、実家に連れ戻されていたリジンは、横暴なセギが弱音を口にしていたのが気になり、再び主治医の仕事に戻ることを決める。相変わらず自分とドヒョンのどちらかを選べと迫るセギに、リジンはお互いの長所を尊重しながら共存することを提案する。セギはリジンに、ドヒョンらしく振る舞うことを約束して出社する。
第12話 僕は強くなる
3日ぶりに主人格に戻ったドヒョンは、過去に父から虐待を受けていたことや自分の他にもう一人スンジン家に子供がいたことを思い出す。その夜、ドヒョンとチェヨンが抱きあっているところを目撃するリジン。再びセギがチェヨンを誘惑していると誤解したリジンは2人の間に割って入りセギを戒めるが、ドヒョンだと気づくと安堵して涙を流す。ドヒョンの言動を不審に思い病院を訪ねたテイムは、ドヒョンが多重人格であることを聞かされる。
第13話 愛しのお兄さん
テイムの要求に応じ、副社長の座を退いたドヒョンは、自分が多重人格になった原因を調べ始める。一方、スンジン家の地下室でめまいに襲われたリジンは、その場で意識を失う。ドヒョンが献身的に看病する中、リジンは誰かを呼ぶようにうわごとを繰り返す。リジンを心配するリオンは妹に深入りしないようにドヒョンに警告するが、そこに突然ヨナが現れる。意中のリオンとの対面に狂喜乱舞するヨナは、人目もはばからずリオンに抱きつく。
第14話 地下室での告白
リジンの実家で目覚めたドヒョンは、庭先で戸籍上の母であるミン・ソヨンの写真を見つける。リオンが処分し忘れた物と知り、所持していた理由を問い詰めると、小説の題材にスンジン財閥を調べていたと告げられる。その後、ドヒョンは以前リジンと閉じ込められた地下室にリジンを誘い、思いを打ち明ける。その誠実な告白に突き動かされ、医師としてのモラルと葛藤していたリジンも素直な気持ちで受け止め、2人は心を通わす。
第15話 よみがえる記憶
ドヒョンは何者かに連れ去られたリジンを助けに行くが、返り討ちに遭ってしまう。よみがえる悪夢のような記憶に悶えながらもリジンを助け出したドヒョンは、大ケガを負って病院に運ばれる。一方、失われていた幼少期の記憶が戻り始めたリジンは、頻繁に既視感を覚えるようになり、自分の過去と向き合う決心をする。リジンにつらい過去を思い出してほしくないと願うリオンは、ドヒョンにリジンを突き放してほしいと頭を下げる。
第16話 海辺の別れ
雪見列車に乗って旅行に出かけたドヒョンとリジンは、つかの間のデートを楽しむ。しかし、スンジン一族がリジンにした仕打ちに苦しむドヒョンは、これ以上巻き込まないためにリジンに別れを告げることに。その後、実家で過ごすリジンの元にテイムから電話が入る。スンジン家を訪れたリジンは、ジュンピョの写真を見てパニック状態になる。悪夢が過去の失われた記憶だと気づいたリジンは、母のチ・スニョンに実母について尋ねる。
第17話 奪われた戸籍
ドヒョンは別人格で現れた幼少期のリジンから、“チャ・ドヒョン”という名前が元々リジンのものだったことを聞き、愕然とする。そして、リジンも実母の遺品を目にしたことで過去の記憶がよみがえり、自分の本当の名前を思い出す。ギジュンの父チャ・ヨンピョによってジュンピョの容体がマスコミにリークされ、窮地に追い込まれるテイム。そこでテイムはドヒョンの元に出向き、会社に戻ることを条件に21年前の火災事故の真相を告白する。
第18話 離れられない2人
火災事故の真相を知ったドヒョンに、再びセギが現れる。そしてリジンを迎えに行き、2人は過去の記憶を辿っていく。その後、リジンは距離を置いていたドヒョンとも向き合い、お互いの心の傷を再認識し、慰め合うことで過去を受け入れていく。そんな中、名残惜しさを堪えて別れを告げると、リジンの背中を見送るドヒョンに突如フェリーが現れる。偶然出くわしたリジンの父と意気投合したフェリーは、リジンの実家で酒を飲み始める。
第19話 兄の涙
ドヒョンの本心を知り、再び主治医としてドヒョンの元に戻ったリジン。お互いの気持ちを確かめ合い、2人は新たな一歩を踏み出す。株主総会の委員長として会社に復帰したドヒョンは、スンジン財閥の過去を調べるうちに、前会長の事故死にまつわる不可解な情報を入手する。一方、リジンをドヒョンの元に送り届けたリオンは、ドヒョンに飲みに誘われる。リジンを突き放せなかったことを詫びるドヒョンに、リオンはリジンへの思いを語る。
最終話 新たなる未来へ
フェリーが去った後、新たな人格“ミスターX”が現れる。予期せぬ事態にリジンたちが頭を悩ませていると、ヨナがその正体を知っている素振りをみせる。リジンは聞き出そうとヨナに詰め寄るが、交換条件を出される。リジンは悩んだ末に実家へ連れていくと、ヨナは性懲りもなくリオンに襲いかかる。翌朝、昏睡状態だったジュンピョの意識が戻ったと連絡を受けたドヒョンは、前会長の事故死の真相を確かめるため勇気を出して父に会いに行く。